HDD故障の予防方法について気になったことはありませんか?
HDD故障の原因として、「HDDの温度」が挙げられている情報があります。
この情報を踏まえ、HDDの温度が故障の原因となる可能性があるのであれば、HDDを「適正な温度」で管理することにより、HDDの故障予防方法の1つにつなげることができます。
HDDを適正な温度で管理するには、「HDDの適正温度の把握」、「HDD本体および部屋の温度確認と温度対策」をする必要があります。
当記事では、HDDの適正温度の把握と、HDDと部屋の温度確認方法を頭に入れ、HDD本体および部屋の温度対策を行うことについて紹介しております。(HDD適正温度、温度確認方法、HDD本体および部屋の温度対策については、私個人が調査し、実施していることを紹介しております)
当記事の結論から申し上げますと、HDD本体の適正温度の理想は「30~45度未満」の範囲とすること(当記事での判断です)、HDD温度確認用のソフトを使用すること、温度計にて部屋の温度の把握をすること、そのうえでHDD本体と部屋の温度が適正となるよう管理することです。
当記事の対策により、HDDの故障予防につながれば幸いです。
※注意事項等がありますので、注意事項等は目次の一番目「※注意事項 当記事をご覧になる前に」に記載しております。
※注意事項 当記事をご覧になる前に
HDDの適正温度については当記事の基準
当記事のHDD適正温度は、私独自で調べた情報をもとにした適正温度を紹介しております。決してそれぞれのメーカー等で発表されている使用温度範囲に異議を申し立てている訳ではありません。原則、メーカー等で発表されている使用温度範囲・推奨使用環境を守っていただければと思います。当記事の対策に関しては自己判断にてお願いいたします。
温度調整方法は私が行う方法を紹介
昨今、様々な温度の調整方法があるかと思いますが、当記事では私が個人で行っている温度調整方法を紹介しております。
引用・参考文献が当記事内にあります
当記事のHDDの温度対策をする上で、HDDと温度が故障に影響するという根拠として、またHDDの温度対策の説明のため、引用・参考文献がございます。引用・参考文献の箇所は区別できるようにして記載しております。
温度を調整する際は結露に注意
温度を調整する際には、外気との温度差による「結露」に注意してください。
外気との温度差により発生する結露も、HDD故障の原因につながる可能性があります。
HDDの結露の対策については、当サイトの別記事にて紹介しております。参考までに確認されたい方は、こちらのリンクからご覧ください。
【HDD故障予防】長持ちさせるには【湿度・結露対策を実践!】
HDD本体の温度による故障率について
HDD本体の温度による故障率について紹介されてある情報や文献がございます。(HDDの温度対策をする上で把握しておいた方がいい情報となりますので、下記に引用・参考文献として記載をしております。)
HDDの温度が高い場合に関しましては、以下の引用・参考文献の情報があります。
一般的には、HDDの稼働時の温度が50度を超えると徐々に故障率が上がり、60度以上になると、いつ故障してもおかしくない危険水域となる。
出典:文● 二瓶 朗 ASCII.jp:HDDが熱すぎるはヤバい!_ データが壊れる前にすべきこと (1_4)
もちろん、60度を超えたからといって即故障というわけではないが、HDDの動作環境はHDDメーカーもデータシートなどで明示していることなので、動作温度が高くないに越したことはない。
2015年06月11日 12時00分更新
https://ascii.jp/elem/000/001/017/1017019/
(最終閲覧日:2021年12月5日)
こちら『 ASCII.jp:HDDが熱すぎるはヤバい!_ データが壊れる前にすべきこと (1_4) 』の情報から申しまして、HDDの故障予防策という観点から考えますと、HDDの動作温度が高すぎないよう、注意しておく必要があります。
その他の情報では、書籍『WEB+DB PRESS plusシリーズGoogleを支える技術──巨大システムの内側の世界 』に、以下のような解説がされてあります。以下の引用の一部分は、書籍の中の『ハードディスクはいつ壊れるか』の項目で書かれてある内容になります。
明らかな傾向として、ディスクドライブの温度が低いほど故障率が高まるという驚くべき結果です。多くのドライブは25~30度前後に保たれていたようですが、実は30~40度あたりの高い温度のほうが故障しにくくなるようです。45度を超えるような高温では再び故障率が上がる傾向にありますが、それでも温度が低いときほど顕著ではありません。
出典:
WEB+DB PRESS plusシリーズGoogleを支える技術──巨大システムの内側の世界
電子版発行日2015年1月31日 初版 第1刷発行
著者:西田圭介
発行所:株式会社技術評論社東京都新宿区市谷左内町21-13
407ページ
HDDの温度と故障率の関係という観点から見ますと、HDDにとっての温度は高すぎても、逆に低すぎても良くないという情報です。
そのため、故障率が高まるような温度でHDDを動作させないよう、対策をします。
HDD本体の適正温度とは(当記事の基準)
HDD本体の適正温度については、当記事での理想は「30~45度未満」としております。
根拠としまして、上記「HDD本体の温度による故障率について」の項目にて紹介しております情報から導き出しております。
当記事のHDD本体の温度の上限は、理想は45度未満
当記事のHDD本体の温度の上限は、理想は45度未満としております。
理由は、上記「HDD本体の温度による故障率について」の項目にて紹介しました引用・参考文献の情報をもとにしております。
50度を超えないように温度管理をすること、また45度を超える場合も故障率が上がるという情報も鑑みまして、故障率を上げないための、理想の温度上限は45度未満と判断いたしました。
当記事のHDD本体の温度の下限は、理想は30度
当記事のHDD本体の温度の下限は、理想は30度としております。
理由は、上記「HDD本体の温度による故障率について」の項目にて紹介しました引用・参考文献の情報をもとにしております。こちらの情報から、30度未満の温度は当記事のHDDの温度対策としてはよろしくないと考えました。
故障率を上げないための理想の温度の下限は30度と判断いたしました。
HDD本体と部屋の温度確認方法、温度対策について紹介
なるべくHDD本体の温度を「30~45度未満」になるよう、部屋の温度を調整します。
私の環境ですと、HDDの電源を入れて1時間は経過しますと、部屋の温度から「プラス15~20度前後」した温度が、HDDの温度になることが多いです。なので、HDDを稼働してから、HDDの温度が安定した頃、部屋の温度がHDDにとっての適正温度か確認します。私の環境では大体「15~20度前後」が適正な部屋の温度になることが多いです。
※温度に関しては環境に左右されるかと思いますので、環境に合った温度調整の仕方をしていただければと思います。
以下に、温度確認方法、温度対策について紹介いたします。
HDD本体と部屋の温度確認方法について紹介
HDD本体と部屋の温度確認方法について紹介いたします。
当記事の温度対策を行う上で、HDD本体の温度と、部屋の温度を確認する必要があります。
なので、以下に温度確認方法について紹介いたします。
HDD本体の温度確認方法について
当記事の温度対策を行う上で、HDD本体の温度確認を行う必要があります。
HDDの温度の確認方法として、いくつかのソフトがあるかと思います。
なので、使用される方の環境に合ったソフトを利用していただければと思います。
その中でも、私は『 CrystalDiskInfo 通常版 』を使用しております。
※多少の温度誤差がある可能性がありますので、あくまでも参考程度に確認をします。
こちらのソフトにて、HDDの温度を確認しております。
CrystalDiskInfo について
出典:CrystalDiskInfo – Crystal Dew World
一部の USB 接続や Intel RAID、NVMe に対応し、ディスクに異常があればメールや音声で通知してくれるディスク (HDD/SSD) ユーティリティです。
https://crystalmark.info/ja/software/crystaldiskinfo/
(最終閲覧日:2021年12月5日)
HDD温度確認の目安として使用しております。
『 CrystalDiskInfo 8.13.0 x64 』では、温度表示は上記画面左側、「健康状態 正常」と表示された下側に、測定された温度が表示されています。
上記画面右側、「電源投入回数」と表示された下側に、「使用時間」が表示されています。
上記 『 CrystalDiskInfo 8.13.0 x64 』 に表示されているHDDの使用時間は、2万時間を超えておりますが、現在も問題なく使用しているHDDになります。
Crystal Dew Worldにて公開されているソフトウェアは、無料で利用することができます。(最終確認日:2021年12月5日)
※対応OSなど、詳細を確認されたい方は上記リンク先、Crystal Dew Worldにて確認をお願いいたします。
部屋の温度確認方法について
当記事の温度対策を行う上で、HDDを稼働させる部屋の温度の確認も必要になります。
部屋の温度確認方法についても、様々な方法があるかと思います。
なので、こちらも使用される方の環境に合った確認方法をしていただければと思います。
ここでは、私の温度確認方法について紹介いたします。
私の場合、部屋の温度と、さらに湿度も測れる『温度・湿度計』を使用しております。
下記は、『温度・湿度計』の画像になります。
こちらの『温度・湿度計』で、HDDを稼働させる部屋の温度確認を行っております。
以上の「HDD本体の温度確認方法」と、「部屋の温度確認方法」でHDD本体と部屋の温度確認を行います。
温度確認を行った後、ケースバイケースで『部屋が「高温」の場合』と、『部屋が「低温」の場合』の対策を行います。
以下に、『部屋が「高温」の場合の温度対策』 と、『部屋が「低温」の場合の温度対策』を紹介いたします。
部屋が「高温」の場合の温度対策
部屋の温度が高すぎる場合、 当記事で定めたHDDの上限の温度を上回る可能性があります。
なので、温度が高すぎる場合は温度を下げる対策をします。
部屋の換気をする
エアコンを使用しない場合、もしくはエアコンを使用する前に、窓を開けたりし、室内の風通しを良くし、部屋の熱気を外に逃がします。
(風通しが悪いと部屋に熱気がこもり、部屋の温度の上昇につながります)
エアコンを使用し部屋の温度を下げる
エアコンを使用すれば、部屋全体の温度を下げることができます。
部屋に日光が照射されないようにする
日光の熱により、部屋の温度の上昇につながります。
薄手のカーテン等を窓側に取り付け、日光を遮ることがよろしいかと思います。
必要のない家電製品の電源を切る
家電製品が熱を発し部屋の温度を上げる原因になる場合があります。
部屋が「低温」の場合の温度対策
HDDを稼働させる際に、部屋の温度が低すぎる場合、まずはHDDを稼働させる前に部屋の温度を適正な温度になるまで上げます。
部屋の温度が低すぎる場合、HDD本体も冷たくなっているかと思います。
部屋の温度が低く、HDDも冷たくなったまま電源を入れますと、当記事で定めた下限の温度を下回った状態で稼働させることになります。
なので、部屋の温度を上げ、HDD本体が部屋の温度と同じくらいになったらHDDを稼働させます。
エアコンを使用し部屋の温度を上げる
エアコンを使用すれば、部屋全体の部屋の温度を温めることができます。
保温効果のあるカーテンを使用する
保温効果のあるカーテンもあります。
保温効果のあるカーテンにより、部屋の暖かさが外に逃げるのを防ぐのに役立つかもしれません。
セラミックファンヒーターを使用する
エアコンより電気代が上がるかもしれませんが、HDDを稼働させる部屋がそこまで広くない場合、セラミックファンヒーターを使って部屋の温度を上げるという方法もあります。
セラミックファンヒーターならではの利点もあるかと思います。
備考 HDD本体が急に温度が上がった場合の対策
適切な部屋の温度対策をしているにもかかわらず、HDD本体が急に温度が上がってしまうことがあるかもしれません。その際は扇風機等の風をHDDに当てるという対策もあります。
HDDに扇風機等の風を当てる
扇風機等の風をHDD・パソコンに当て、HDDの温度を下げるという手段もあります。
※もし「部屋の温度が高い状態」でエアコンを使用せず扇風機等の風を当てる場合、部屋の温度が高いこともありますので、HDDの温度確認を忘れずに行うことが大切です。
まとめ
適正温度と温度確認方法を踏まえ、
HDDの温度対策を行うことについて紹介いたしました。
HDD本体の適正温度は、当記事の基準で言いますと「30~45度未満」、温度確認方法はHDD温度確認用のソフトを使用することと、部屋に温度計を設置することです。以上のことを踏まえ温度対策をします。
温度以外にも「湿度や結露」もHDD故障の可能性につながる恐れがあります。
HDDの湿度・結露対策についても、当サイトの別記事にて紹介しております。参考までに確認されたい方は、こちらのリンクからご覧ください。
【HDD故障予防】長持ちさせるには【湿度・結露対策を実践!】
(上記「温度を調整する際は結露に注意」の項目で紹介しておりますリンクと同じリンクになります。)
よろしければ参考になさってください。
ご覧いただき、ありがとうございます。